フィギアスケートの話になって、「テレビとかの実況や解説では2回転はダブル~、3回転はトリプル~っていうのに、4回転は4回転ジャンプとしか言わないよね」なーんて、素朴な疑問が出てきたので、んじゃ4回転はなんていうんだろう?と調べてみました。
ネットで検索すると、結構あっさり見つかって、○回転というのは英語で○倍、○重の表現を使うそうで、4回はquadruple、5回はquintuple、sextuple、septuple~となってくるそうな。つまり4回転を日本語で無理に表現するならクワトラブル、クワドゥルプ、クォドルプルなんて感じ。定着しなさそうだし、実況も難しそうなのでクワッドかクワトロ、クワトあたりになるんじゃなかろうか?
でも、調べてて思ったのだが、マスコミが4回転ジャンプを上記の呼び方で実況、解説しないのは別の意味があるのではないかと……。
実はフィギアスケートの4回転ジャンプは男子選手には既に何人か飛べる選手がおり、公式な大会においてもトップの選手達はたびたび成功させている。つまり、4回転ジャンプは難しいながらも夢や幻ではない。ところが、こと女子フィギアでは今のところ安藤美姫選手しか4回転を飛べる選手がいないので、期待を込めて彼女がオリンピック代表が決まった。
この安藤美姫選手が4回転を飛べるジャンプの種類はサルコウで、いうなればクワトロサルコウである。サルコウってテレビ中継されるようなフィギアの大会だと、あんまり聞かないジャンプじゃありませんか?よく聞くのはルッツやアクセルですよね?
ここで、ちょろっとジャンプの種類のおさらい。フィギアスケートでのジャンプには主に6種類のジャンプがあります。
・トゥループジャンプ
・ループジャンプ
・サルコウジャンプ
・フリップジャンプ
・ルッツジャンプ
・アクセルジャンプ
それぞれのジャンプがどういうものかははしょるけど、フィギアでは上に書いたジャンプのうち、下のジャンプほど難易度が高く、上のジャンプほど難易度が低いとされ上の3つの難易度はトントン(でも、トゥはさらにちょっと低いかな?)、得点に関しても難易度と同じ評価がなされます。ぶっちゃけ、クワトロサルコウは4回転の中では難易度がちょっと低いわけ。しかも、成功率が非常に低く足にも負担がかかるので安藤美姫選手自身、公式では2002年ジュニアグランプリファイナルでしか成功したことがありません。
某イタリア新聞にフィギア代表選考にスポンサーが絡んでいると書かれたり、そのスポンサーである某チョコレート企業の掲示板が荒れたりしましたが、テレビ局をはじめとする日本のマスコミ各社も「4回転」「4回転」と担ぎ上げたりしてるんじゃないかなぁ~なんて邪推しちゃったり……。
#ちなみにジャンプの難易度は回転数とジャンプの種類だけではなくエッジや姿勢、高さに着地も評価されるので一概にというわけでもないのであしからず。
それでも、4回転を飛ぶ選手は他にいませんし、飛べれば高得点も期待できます。
一人のスポーツ観戦者としては、トリノでクワトロサルコウを成功させて外野を黙らせて欲しいなと思う反面、大人達の思惑通りじゃ面白くないしく、結局失敗みたいな方向もありかな?なんて……。
とりあえず、良くも悪くもフィギアが楽しみでなりません。